「テレワークのほうが、他部署の様子が見える」とあるサイボウズ社員が1日を振り返って見えてきた、これからの「出社とリモートの使い分け方」とは
セミナー
THE HYBRID WORKでは、2022年6月3日(金)にオンラインイベント「THE HYBRID WORK JOURNEY」を開催。サイボウズのハイブリッドワークのノウハウを半日に凝縮してお伝えしました。
本記事では、その中で開催された「ハイブリッドワーク時代はこうなる!サイボウズ社員のリアルな1日で学ぶ、場所に縛られない『オンライン中心』の働き方」の前編の模様をお届け。サイボウズの社員はハイブリッドワーク時代、どのように1日を過ごしているのか? ツールの活用方法とともに時系列で語ります。
スピーカー
- 深澤 修一郎(サイボウズ株式会社 コーポレートブランディング部 ワークスタイルエバンジェリスト)
- 石黒 照朗(サイボウズ株式会社 経営支援本部 経営企画部)
目次
全国バラバラのチームで働くサイボウズ社員の、とある1日を聞く
石黒:皆さんこんにちは。THE HYBRID WORK JOURNEY 第2部のお時間がやってまいりました。
司会進行を担当します、サイボウズの石黒と申します。よろしくお願いします。
先ほどの基調講演では、青野からはハイブリッドワークの成功のポイントを、大槻からはサイボウズ製品がなぜハイブリッドワークに適しているのかというお話をしました。いかがだったでしょうか?
続く第2部の本セッションのタイトルはこちらになります。
「サイボウズ社員のリアルな1日で学ぶ 場所に縛られない『オンライン中心』の働き方」となります。
本セッションでは、先ほどの基調講演の内容を踏まえまして、とあるサイボウズ社員の実際の1日を紹介していければと思います。
本セッションは2名体制で進めていきます。では自己紹介させていただきます。
あらためまして、進行担当いたします石黒と申します。経営支援本部の経営企画部に所属しております。主な業務内容としては、経営会議の運営などを担当しております。
ハイブリッドワークが進んでいるサイボウズにおりまして、わたしはデスクワーク90%以上なんですけれども、ゴリゴリの出社派で月曜日から金曜日まですべて出社で働いております。ハイブリッドワークがなんぼのもんじゃという感じなんですけれども(笑)。
そこでですね、キラキラした働き方をされている深澤さんに、話をうかがっていければと思います。深澤さん自己紹介お願いできますか?
深澤:はい、キラキラ側の働き方をちょっとご紹介できればと思います(笑)。
深澤:自己紹介をさせていただければと思います。サイボウズの深澤と申します。現在はビジネスマーケティング本部といったマーケティングの部隊に所属をしております。
その中では、GaroonのBPMという(所属で)ビジネスサイドのマネジメントを行っております。10年ほどサイボウズに所属しておりますので、サイボウズの働き方を伝えるエバンジェリストの活動もしております。
わたしはですね、石黒さんとちょっと違いまして、基本的に在宅でたまに出社をしている、そんな働き方をしております。
今日は、わたし自身の1日の働き方をお伝えさせていただくことになります。あくまで一例ですけれども、皆様のなにか参考になればと思いますので、よろしくお願いいたします。
石黒:深澤さん、よろしくお願いします。
さっそく深澤さんのお話をうかがっていきたいんですけれども、1日の流れの前に、そもそも深澤さんがどんなお仕事をされているのかっていう詳細を教えていただいてよろしいでしょうか?
深澤:分かりました。説明していきたいと思います。
まず、わたしはGaroonのプロダクトマネジメントをしているんですけれども、そもそもGaroonとはどんなサービスなのかといいますと。
Garoonは、サイボウズが提供しているグループウェアになります。主には大企業向けに提供しているグループウェアになっておりまして、スケジューラー、掲示板、ファイル管理、ワークフロー。そういった情報共有するためのツールがパックになってるようなサービスになっております。
こちらをどう売っていくかというところを考えているチーム(への所属)になります。
具体的な仕事はいろいろあるんですけれども、製品戦略に関するようなことをやっていたりですとか、関係者へのプレゼンテーションをしたりですとか、各部署から質問とか相談とかが来ますので、その対応と意思決定みたいなことをしている形になります。
結構いろいろなことをやっている感じです。どんな部署と関わって仕事をしているのかなんですけれども、製品にかかわる部署に所属しておりますので、いろいろな部署とやり取りをしている形になります。
製品の本体のことに関してですと、開発本部とやり取りをしたりですとか、プロモーションに関することであればマーケティング本部、そして販売に関することであれば営業本部、といろいろやり取りをしています。
チームメンバーなんですけれども、居場所も結構バラバラといった形になっておりまして。わたしは東京にいるんですけれども、上長は仙台から繋いでいたりですとか、ほかのメンバーは水戸からアクセスしたりとか、大阪で働いてたりとか、本当にバラバラの状況になっています。
石黒:ありがとうございます。お仕事的にはコミュニケーションのハブになるような役割ということで、やり取りする方も多くてチームメンバーも全国に散っているということで。
「同じ場所で働かずに(ともに仕事をすることが)本当に実現できるのか?」ということで、非常に気になるところですけれども、1つずつうかがっていければと思います。
このセッションの見方についてご案内したいなと思うんですけれども、こちらでご紹介する深澤さんの働き方は、ご覧いただいている皆様と違う部分が結構あるのかなと思います。
そこでですね、ご自身の働き方と比べてみていただいて、参考になりそうな部分ですとか、実践できそうな部分ですとかがありそうかな、と考えながらご覧いただければと思います。
人生の自由度と幸福度が上がるハイブリッドワーク
石黒:さっそくなんですけれども、まずこのハイブリッドワークという在宅と出社、オフィスワークとテレワークを組み合わせた働き方。これを実践されている深澤さん、実際どうですか? やってみて。
深澤:まあ、基本的に働きやすいかなと思っております。というのは(理由が)2つありまして。
1つは、やっぱり働く場所の選択肢が増えたところが大きいかなと思っております。
ハイブリッドワークになる前までは弊社もですね、出社中心だったんですけれども、いまは在宅の選択肢がありますので、在宅でできる仕事があれば移動時間を削減することもできます。
出社のタイミングもですね、ラッシュアワーをずらして出社するということもできますので、かなりストレスがないかなと思っております。
ほかの社員もですね、会社に常に行かなくてもよくなったので、自分がより住みやすいところに住みたいですとか、そういった働く場所の選択肢が増えたかなと思います。
もう1つの点ですと、やっぱりプライベートとの両立がかなりしやすくなったかなと思っております。
とくにわたしの場合ですね、複業もしておりまして、必ずしも会社に行かなくてもいいという点はかなり便利ですし。
あとはですね、家庭のこととかもちょっとした休みの時間に済ませたりですとか、わたし自身、本当にプライベートな話なんですけども、犬を飼ってますので、一緒に過ごせる時間も結構増えてですね、幸福度の面ではかなり上がったかなと思っております。
石黒:なるほど、ありがとうございます。働く時間と場所の制約がなくなったということで、だいぶ人生の自由度が増えたというふうに理解したんですけれども。
その話を聞いてるとすごくいいなって思うんですけれども、「これで仕事、本当にうまく回るのかな?」って気になるところがあって。とくに「こういった点で不便なんじゃないかな?」っていう疑問点があって。
出社されている方々が何人かいらっしゃったときに、出社している人たちのみでのやり取りがあると思うので、出社している人たちとの間に情報格差が生まれるんじゃないかなとか。
あるいは、ほかの離れているところで働いてる人たちの状況が分からないとか、そういったことが起こり得るんじゃないかなと思うんですけれども、その点についてはいかがですか?
深澤:そうですね。まあまったくないというわけではないんですけれども、サイボウズではそこの部分は回避できてるところもあるのかなと思っております。
具体的にはどんなことかと言いますと、やっぱりサイボウズはですね、先ほどの基調講演でもありましたけれども、オフィスでやり取りしていた情報とかをオンライン中心にオープンに情報共有をしております。
オフィスでやり取りしていた情報っていうのが、事業の情報だけでなくて、途中経過とか、そのとき感じたこととか。あとは雑談とかですね。
こういったものも含めて、オンラインでオープンに情報を共有しているので、先ほどの不便っていう点も少しは緩和して働けるんじゃないかなと思っております。
石黒:なるほど。オフィスでやり取りしていた情報をオンラインに集約することで、離れたところでも同じ空間にいるように働けるって感じなんですかね?
深澤:そうですね。
石黒:実際にどんな感じなのか、見ていきたいところですね。
では、さっそくですね、深澤さんの仕事の1日の流れをうかがっていければと思います。まずは流れをざっとご紹介いただけますか?
深澤:分かりました。
出社の判断軸は作業効率
深澤:1日の流れを書き起こしてみました。
この日はですね、まず最初に、午前中に在宅で仕事をします。午後に事例取材をする必要があったので、そのときオフィスに出社して対応しました。そして、イベントに出展している時期でしたので、外出して対応したといった形になります。
石黒:午前に在宅で、午後、出社からの外出ということで。毎日こんな感じの働き方なんですかね?
深澤:毎日このパターンといったわけではないです。在宅中心で仕事をするときもありますし、終日出社する場合もあります。
石黒:それはどういった判断軸で選ばれてるんですか?
深澤:わたし自身は基本的に効率性といったところを結構考えておりまして、出社しなくていい場合は基本的に在宅で仕事するっていう感じですね。そうすると移動時間とかも減らせますので、そういう判断をしています。
ただ、毎日毎日、在宅で仕事をしていると、やっぱり気分的にも滅入ってしまうところもありますので、気分転換に出社するみたいなこともしたりしています。
石黒:なるほど。
深澤:もう1つ。サイボウズの中でですね、システムとしてちょっとおもしろいものがありまして。
これ、Garoon上で運用している機能なんですけれども、オフィスに誰がどこにいるかというリアルタイムの位置情報がわかる機能も出ています。
なので、結構珍しい人が出社していたりですとか、直接会って話したいなって人が出社していたら、これを見て出社するみたいなこともしてます。
石黒:これはGaroonをカスタマイズした機能ですね?
深澤:そうですね。
石黒:効率性の観点っていう話もありましたけど、それだけではなくて、「この人に会いたいなあ」という基準でも(働く場所を)選ばれてるってことですね。
たしかにこれがあると「今日、あの人いるからオフィス行くか」とか、「今日はオフィス混んでるから在宅でいいか」とか、そういった判断もできそうですね。
深澤:そうですね。
石黒:ちなみにこれって、全員出社したら位置情報がばれちゃうみたいな感じなんですかね?
深澤:そこは選択できるようになっていまして。(自分の)場所を表示したくないって方は(位置情報を)オフにもできるようになっています。
石黒:自由に選べるようになってるんですね。
では、お仕事の流れを紹介していただけますか?
オンラインで同僚の働きぶりを感じ取る
深澤:まずですね、わたしは始業が9時なので、9時になってkintoneとかグループウェアを開きます。
すると、同じ時間帯に仕事を始める人がこんな感じで、オンライン上で「おはようございます」みたいに、集まってくる感じになっています。
石黒:これはkintoneにアクセスしたときに一覧で出てくるみたいな感じですね。
こうやって皆さんが挨拶してくるのが見れると、ここにみんなが集まってきてる感じに見えそうですね。
深澤:オフラインのときも「おはようございます」と(挨拶を)いう感じで、オフィスに入ってくると思うんですけど、その感覚をオンラインでやってるような感じですね。
ここから通知が見えるような形になっていて、いろいろなつぶやきとかやり取りがされているので、最初は情報収集していくみたいな感じですね。
たとえば、画面左が今井さんという方の昨日の活動(の記録)なんですけれども、どんな活動してたのかなっていうのを見たりですとか。
あとは右側は、ほかの部署の方が仕事に関してやり取りしているのを見たりして、「いま、こんな仕事を進めているんだ」っていうのが見えるようになっていたりですとか。
深澤:(スライドの)左側ですね。わたしが依頼した仕事について、デザイナーのメンバーと開発のメンバーがやり取りをしてくれているので、その進捗状況を確認したりですとか。
さらに右側ですね。オープンな場で相談が書き込まれていましたので、それに対してわたしが解決策を持っていたので、その回答をしてちょっとした困りごとを解決したりとか。
こんな感じで、いろんなやり取りを見て対応したって感じですね。
石黒:なるほど、「いま、オフィスで○○をやってますよ」、「仕事は○○をやってますよ」っていうのは逐一報告されたりですとか、その会議で何が話されているのかっていうのがここ(kintone)に集約されているので、オフィスにいるかのように覗けるわけですね。
深澤:はい、本当にいろいろな人のやり取りを覗いている感じですね。
石黒:リアルよりむしろ、いろいろな人の情報が見えるぐらいな感じですね。
深澤:そうですね。これだと他部署の人の情報とかも結構見えたりするので、リアルより見えてる部分もあるかもしれないです。
社長のスライド資料を勝手に参考にして仕事を進める
深澤:その後10時ぐらいになって、一通り(kintoneを)見終わります。
わたしの仕事の1つに、いろいろな部署への依頼業務というものがあります。
深澤:これ、何かと言いますと、Garoonの機能でポータルという機能がございまして。そこに、いろいろな部署への相談窓口みたいなものがたくさん用意されている形になります。
このリンクを踏むとですね、kintoneの依頼フォームみたいなところが出てきて、そこから(各部署に)依頼ができる形になっています。イメージはこんな感じですね。
深澤:たとえば、わたしが使っているヘッドセットが壊れてしまいまして、「新しいものをウェブ会議用に欲しいです」っていうのを依頼しようと思ったときはですね、「IT窓口」(というリンク)をクリックすると、こんな形で入力フォームが出てきます。ここから依頼ができる形ですね。
実際にこの依頼のアプリを見ていくと、過去の依頼(内容)なども見れる形になっていますので、過去の依頼を見ながら記票することができます。
深澤:(スライドの)左側が過去の人が依頼をしていたレコードになっていて、右側がその内容をまねて、わたしが依頼をするといった形です。
メールでイチから起票するよりかは、過去の人(過去の記票データ)のやり取りを流用できると、かなり楽に登録ができて便利かなと思います。
石黒:こういったフォーマットがないと、どこにメールを送っていいのかとか、どういったことを問い合わせていいのかっていうのをイチから調べなきゃいけないんですけれども、フォーマットが決まっていて、過去に誰がどういう依頼をしているかっていうのが分かると。
同じ依頼があれば、それをコピー&ペーストするだけでいいということですね。たしかにこれはスムーズに依頼ができそうですね。
深澤:依頼の仕方も分かるので便利です。
続いて、いきなりわたしの写真も出てきてるんですが、こんな感じで在宅仕事をしています。
10時半からはですね、ちょっと資料作成などをしていました。社内向けの起案資料ですとか、あとは外部向けのプレゼンテーション資料を作っていたんですけれども。
このときに特徴的かなと思ったのは、社長の青野のファイル管理です。ちょっと覗いてですね、(青野の)資料を参考にしながら資料を作ってたという感じになります。
石黒:なるほど、社長の青野の資料を参考にしているということで。資料っていうのは、そもそも社長が自分で作るものなんですね。
深澤:そうですね。サイボウズの場合だと、自分で作るパターンとほかの人に依頼するパターン、いろいろありますが、青野はわりと自分で作っていますね。
石黒:それをみんなに共有しているわけですね。これは誰でも簡単に見にいけるような形になってるんですか?
深澤:そうですね。簡単に見えるようになってますし、更新を知りたければ通知設定できまして、青野が資料を作ったら自分に通知が来るみたいな、そんな設定もできます。
石黒:リアルタイムで社長の仕事ぶりも追えるわけですね。
深澤:「あっ、青野さん働いているんだなあ」みたいな(笑)離れていてもちょっと分かるみたいな、そんな感じです。
石黒:おもしろいですね(笑)
地下鉄から耳だけ会議に参加
深澤:資料を作り終えたら、この後は移動します。オフィスに出社する必要がありましたので。
わたしは電車通勤なので、電車で移動していますという感じです。
深澤:電車移動中も、右に写真があるんですけれども、Zoomで会議参加しながら移動するみたいな、こんなような働き方もしてたりします。
石黒:移動時間中も会議に参加されるっていうことなんですね?
深澤:そうですね。
石黒:電車の中だと発言が難しいかなと思うんですけれども、どうですか?
深澤:そうですね。そのときはたまたま聞いていればいいだけの会議だったので、それを聞きながら参加した形になります。
石黒:「聞くだけ」っていう参加の仕方もありっていうことになってるんですね。
深澤:そうですね、会議によってはありです。
当然、わたしが主体的に話す(会議の)場合であれば、きちんと席についてやった方がいいと思うんですけども、その場面、状況に合わせて、参加スタイルを変えるっていうのは全然ありって形になってます。
取材前から取材中まで、すべてがオンライン中心
深澤:午後になりまして、事例取材する必要がありましたので、オフィスに出社してお客様の事例取材をしておりました。
石黒:なるほど。さすがにこれは、実際に現地に行かないといけない仕事ということですよね。
深澤:取材自体もオンラインで完結するケースもあるんですけれども、このときは(事例を取材させていただくお客様の)写真が欲しかったので、撮影もあるのでっていうことでオフィスに出社しました。
ここでは、事例取材に同席しているメンバーが、取材内容を分報に書き込んで共有していました。
石黒:こうやって実況がされているので、出社していなくても、その場でどういった感じで進められているかっていうのが、その場にいない方にも情報共有されるということですね。
深澤:はい。「いま、こんなような取材をしているんだ」となんとなく分かりますし、それに対して(スライドの)右下にあるんですけど「いいね!」みたいな形で反応できたりとか、なんとなく現場の雰囲気が(オンライン上に)作れるのかなと思います。
これは取材にちょっと関連した話なんですけれども、実はライターの方や外部の方ともkintone上でやり取りをしてます。
石黒:なるほど。ライターさんがサイボウズの社内の環境にアクセスできるってことですか?
深澤:kintoneにはゲストスペースという外部の方を部分的に招待できる機能がございまして、そこにアクセスしてもらってやり取りしているような感じですね。
石黒:じゃあ、ライターさんやパートナー企業は、サイボウズ社内の(自身の案件とは関係ない)ほかの情報は見えず、関係するやり取りのみが見れる、みたいな感じですか?
深澤:そうですね、関係するやり取りだけが見えるようになってます。
ちなみになんですけれども、kintoneでアプリを作って注文書の発行管理もしてまして。専用のアプリを作って、そこに情報をポチポチポチっと入力して、オレンジ色の「出力」っていうボタンを押すと、注文書がPDFで自動的に作られます。それを契約書として渡して対応してもらっています。
石黒:紙が不要で、注文書の発行や契約もオンライン上で完結するということですね。これは便利ですね。
オフィスにいるのにあえてオンラインで会議する
深澤:取材が終わった後も社内会議がありましたので、オフィスから会議に参加しました。
石黒:オフィスにいらしても、社内会議には自席から1人で参加するんですね。
深澤:そうですね。(よく)イメージされるのは、出社している者同士が1つの会議室に集まって、在宅の社員はオンラインでテレビ通話につなぐ、という形だと思うんですけども。
サイボウズの場合は一人ひとりがオンライン参加で、出社しても自席からオンラインでオンライン会議につないでいくっていうことをしています。
石黒:同じ会議室に入らない理由があるんですか?
深澤:やっぱり、オフラインの出社している者同士が1つの会議室とかに行き、そこで話すとなると、その話って在宅の人からは聞き取りづらくなるので。なるべく自席から参加するようにしています。
もちろん、全部ではないんですけれども、だいたいの会議は自席から参加しています。
石黒:あえてみんなひとりずつ、オンライン会議に繋ぐことによって、(出社でもテレワークでも)同じ距離感で参加できるわけですね。
深澤:距離感と言えば、スライド右下に「耳だけ参加させてください」って書いているんですけども。先ほど、わたしが電車に乗りながらやったような参加の仕方ですね。
「聴くだけで参加する」っていう人もいたりして、いろいろな距離感で会議に参加しています。
石黒:これだと(テレワーク組と)出社組との情報格差も生まれにくそうで良さそうですね。
深澤:はい、格差がなるべく生まれないようにといったところは意識しているポイントかなと思います。
深澤:社内会議が終わった後は、議事録アプリに話した内容を残すことにしています。
会議の概要とか参加者の記録を残して、参加していない人にも通知を飛ばせますので、通知をして関係者に共有しています。
石黒:この議事録も、ほかのチームの人が見れるんですかね?
深澤:そうですね。全社公開にしているので見えます。
ただ、チーム内でセンシティブな情報を扱ったとか、そういった場合はスライド中央あたりに「公開設定」(という文字)があると思うんですけど、設定で「公開」「非公開」を選択できるようになってます。
石黒:なるほど。あと、横でコメントみたいなのがやり取りされてますけど。
深澤:これはですね、議事録の内容を受けて、今後進めていくべきことがありましたら、この右側のコメント欄でやり取りの続きをやっているって感じですね。
石黒:そのまま議論が発展したりとか、ここでToDoの管理もできるわけですね。