「社長の僕がみんなの足を引っ張っていた」昭和世代の経営者が見つけた、ハイブリッドワーク成功3つのポイント

セミナー

THE HYBRID WORKでは、2022年6月3日(金)にオンラインイベント「THE HYBRID WORK JOURNEY」を開催。サイボウズのハイブリッドワークのノウハウを半日に凝縮してお伝えしました。

本記事では、その基調講演「組織の未来はハイブリッドワークにある」の前編の模様をお届け。サイボウズの代表取締役社長・青野が「ハイブリッドワーク成功のポイント」を語ります。 

動画も公開中です。どうぞご覧ください

スピーカー

  • 青野 慶久(サイボウズ株式会社 代表取締役社長)
  • 大槻 幸夫(サイボウズ株式会社 コーポレートブランディング部 部長)

昭和世代でも感じる、リモートで働けるメリット

青野:皆さま、こんにちは! サイボウズの青野でございます。さあ、始まりました、THE HYBRID WORK JOURNEY。ということで、今からオンライン配信で4時間ほどのイベントになります。ご視聴いただきまして、誠にありがとうございます。

そもそも「ハイブリッドワークってなんぞや」ということなんですけれども。コロナ以前はですね、オフィスにいて働くのが当たり前だった。そこに「テレワーク」というのが入ってきまして。

アフターコロナになりましたら「また前みたいに戻せるか?」というと、そういうわけでもなくて。やっぱりテレワークにはテレワークのよさがありますから。

オフィスで働くのとテレワークで働くのをうまく組み合わせて、ハイブリッドでいこうっていう……これがハイブリッドワークという言葉になるんだそうです。

スピーカーの青野さんが手振りを交えて話している

サイボウズも今まで2年余り、本当に苦労しながら(ハイブリッドワークに)取り組んできました。本当に大変でした。いろんなノウハウを得ることもできましたので、今日はそのあたりをお話したいと思います。皆さんもぜひ学んでいただきたいです。

そうしないと、本当に若い人が(企業から)離れていってしまいますよ。「オフィスに来い!」って言っても、テレワークのよさも皆さん知ってしまいましたから。

今日は、司会をコーポレートブランディング部の大槻さんに担当いただきたいと思います。大槻さん、よろしくお願いします。

大槻:よろしくお願いします。サイボウズの大槻です。ということで、簡単に青野さんにまとめていただいたんですけれども。

「若い人が」っていう話もありましたけれど、僕ら昭和世代もコロナ禍をきっかけに強制的にテレワークを体験してみて、「意外とテレワークいいな」と思ったおじさんも結構多いと思うんですよね。毎日はやっぱり難しいなあと思うんですけれども、たまに家からできるってすごく楽ですよね。

そのあたり、いかがでしょうか?

左から大槻さん、青野さんで二人が向かい合って立っている

青野:はい、僕は(出社のほうがいいなんて)言えないですね(笑)。ほぼ出社してないですから。完全に昭和の働き方が(テレワークに)シフトして、自分でもびっくりしてます。

大槻:わかりました。じゃあ今日はその辺のサイボウズの今までの歴史……サイボウズの場合は10年前からテレワークを始め、コロナ禍をきっかけにハイブリッドワークがいっそう拍車がかかったということで、この10年の歴史を「ジャーニー」と捉えます。

今日はサイボウズのこの「旅」のご報告をさせていただくような形で、いろいろなセッションでお話ししていければなと思っております。

よろしければ、SNSで「#ハイブリッドワークジャーニー」とつけて投稿いただけると、いろいろな方に学びを共有できるかなと思いますので、そちらのほうもよろしくお願いいたします。

では、さっそく最初のセッションを始めてまいりたいと思います。最初は基調講演「組織の未来はハイブリッドワークにある」と題して、青野さんと私のほうで2人でお話させていただければと思います。

まずはじめに、青野さんからセッションのほうをお願いいたします。

「ハイブリッドワーク社会へ」と書かれたタイトルスライド

青野:はい、わかりました。私の方から15分ぐらいプレゼンテーションをさせていただければと思います。

「ハイブリッドワーク社会」なんて書いてますけどね。(もうそういう)社会に向かっていかざるを得ないですよね。どうやって向き合っていけばいいのか。昭和世代ながら考えていきたいと思っております。

こちら、私の自己紹介になります。

青野さんのプロフィールスライド

私は1971年生まれで、今月で51歳になります。第2次ベビーブーマー世代、ど真ん中の昭和世代でございます。

私も出社するのが大好きで働いていたんですけども、(コロナ禍の)この2年間、学びが本当にたくさんありました。

いまサイボウズはもう1000人ぐらいの規模の会社になってまして。部署も増えまして、拠点も増えまして。とても大きな会社になってきています。

そんな中でこの2年半(ハイブリッドワークに)取り組んできました。僕らの主力商品はグループウェアになります。この辺のツールなんかもうまく組み合わせることでなんとか乗り切ってきたのかなと、そんな思いがしております。

今日はちょっといきなりなんですけども、僕の方でまとめを書いてみました。

ハイブリッドワーク成功のための3つのポイント

ハイブリッドワーク成功のポイントをまとめたスライド画像

青野:ハイブリッドワークに向かっていかないといけないわけですけれども、3つ(ポイントを)挙げろって言われれば、この3つをがんばらないといけないかと思います。

まず1つ目が「徹底的に情報を共有すること」ですね。オフィスで働く人とテレワークで働く人。ここに情報格差が生まれると、どんどんその溝が深くなって、対立したり分断したりするわけです。

ここで意識的に徹底的に情報共有していくことが、1つ目のポイントになるんじゃないかと思っています。ただ、それだけでうまくいくかと言うと、そんなこともなくて。

2つ目はですね、「オンラインファースト」にしていただきたいんです。というのは今まで、オフィスワークが当たり前だったわけですよ。なので、やっぱりどうしてもこっち(オフィスワーク)に引っ張られてしまって、テレワーク側の人たちがなかなかうまく参画できないってことが起きてしまいます。

どっちかって言うと、(オフラインではなく)オンラインの方を当たり前にする。「オンラインでできなければ、オフィスワークの方でカバーしよう」と。こういう発想でいかないとなかなか均衡がとれない。そんなのが2つ目のポイントだと思います。

3つ目はですね、これ(働き方)は変わり続けるんだっていうことですね。いま皆さんもハイブリッドワークに取り組まれて「まあそうだよなあ」と(思われているのではないでしょうか)。

「オフィス出社3日に対してテレワーク2日ぐらいがいいな」とか、「これぐらいの配分がちょうどいいだろう」と思っても、また(ちょうどいいテレワークの割合は)変わります。次にどんなパンデミックが起きるかもわからないですし。

外部の環境もどんどん変化していく中で1番大事なのは、外部の環境が変わることを前提に、議論して変え続ける。こういう組織の体質にしていこうということ。これが僕はハイブリッドワークの成功のポイントじゃないかと思っております。

この辺のことを詳しく見ていきたいと思います。

ビデオ会議だけでは足りない。いつでも・誰でも・何にでもアクセスできるプラットフォームが必要

青野:サイボウズは2006年から「100人100通りの働き方」っていうのに取り組んできました。

「時間や場所を自分で選べるようにしよう」「副業も自分でできるようにしよう」「子連れで出勤できるようにしよう」ということで、いろんな働き方ができるように一個一個取り組んできました。

その中ですぐ気づいたのが「やっぱりバーチャルオフィスを充実させないとダメだよね」ってことでした。

リアルオフィスとバーチャルオフィスのイメージ画像。バーチャルオフィスとしてサイボウズのグループウェアの画面が表示されている

(働く)時間や場所が違う人が(一緒に)働くので、リアルに顔を見ながらは働けない。そうなったときに、みんなが出社できるのはバーチャルオフィスだと。いつでもどこでも出社できるバーチャルオフィスの方にいろんな情報を置いて、ここで働けるようにしないとうまくいかないってことに気づきました。

幸いなことに、サイボウズはグループウェアメーカーでしたので、自分たちでこれを手探りしながらやってきました。すぐに気づいたのは、ビデオ会議のシステムだけじゃダメなんだってことなんです。

ビデオ会議のソフトなんかサイボウズでは10年以上前から導入していて、「よし、これでリモートから会議にも参加できるぞ!」って言ってましたけど。実際、ビデオ会議につないでいる時間なんて1日にちょっとだけなわけです。あとの時間って1人で働くわけです。めちゃ孤独ですよね? めちゃ孤独。

ちょっと隣の人に話しかけようと思っても、「じゃあ(わざわざ)ビデオ会議を繋ぐのか?」というと、なかなかできない。ということで、ビデオ会議のソフト以外にも、非同期でいつでも・誰とでも・何にでもアクセスできるような、そんなプラットフォームを作らないといけないということに気づきました。

僕たちはグループウェアメーカーなもんですから、自分たちで(そうしたプラットフォームを)作ろうということで、サイボウズ OfficeやGaroonがあるだけじゃなくて、kintoneですね。

キントーンで実現できるシステムがスライドに一覧表示されている。営業、人事、顧客サービス、法務・財務、マーケティング、情報システムなど、多くの職種での用途が提示されている

kintoneによって、いろんな部署のいろんな業務をどんどんデジタル化して、どんどん共有して、あっちの部署も覗きに行ける、こっちの部署も覗きに行ける。で、こっちで盛り上がり、あっちで盛り上がり……。

そんな感じで、ありとあらゆる情報がこのプラットフォーム上で共有されているような、こんな環境を作らないといけない。そんなチャレンジをしてきました。だいぶできてきたように思います。

イメージはこんな感じですね。

サイボウズのアメリカ拠点、kintone corporationのWebサイトスクリーンショット。1つの画面を複数人で見て、画面に指を指したりもしながらワイワイと話していることがわかる

オフィスに来て働いている人もいれば、テレワークで働いている人もいるけれど、みんな見ている情報は同じ。同じ情報(を見ている)。

これはサイボウズのアメリカのKintone Corporationという子会社のホームページになりますけれども。同じ画面をみんなが見ながら、いろんなデータを見て「あっちはどうなってんの?」「こっちはこうなってんだ!」で、みんなでしゃべりながら働く。

リアルに集まっていても、バーチャルオフィスに上がっている情報をみんなで眺めながら働いている。こんな感じ。「こんな働き方がいいのかな、こんな感じかな」っていうのがつかめてきました。

(そんな感じで)僕たちの中ではコロナが流行っても、「よし、これでみんながオンラインに切り替えて働けるはずだ!」と思ってたんですけれど。ところが、これがなかなかうまくいかなかった。

何がうまくいかなかったかというと、僕です。

会議好きの僕がみんなの足を引っ張っていた

青野:僕は会議室に(社員を)集めるのが好きだったんです。「みんな出てこい!」って(社員を会議室に呼んで)ホワイトボードに「うおー! こらー!」って、書きなぐりながら会議をしてたんです。

テレワークの人ももちろんいらっしゃったから、そこだけはビデオ会議でつないでもらっていたんですけど。

▲参考:2019年時点の青野の働き方

ところが、(コロナ禍で)会議室にみんなを集められなくなって。仕方がないものですから、ビデオ会議の方にみんなを集めてやるようにしたわけです。

僕としてはホワイトボードも使えないし、ちょっと盛り上がりに欠けるなあと思ってたんですけど、聞いてみたらですね……むしろ評判がいいわけです。

「青野さん、ぼく今まで会議にテレワークで参加してたんですけども、みんなの声も聞きとりやすくなりましたし、青野さんの手書きの字の代わりにデジタルで共有されるようになったんで、読みやすくなって、とってもやりやすくなりました」って言われてですね。

「あぁ、足を引っ張ってたのは僕だったんだ」と。そんなことに気づきました。

僕自身がオフィスワークをしていたので、テレワークの人の気持ちに立てない。オンラインファーストになりきれていなかった。それによって、テレワークの人たちに非効率な働き方をさせてしまっていた。

会議室にいない人は、この(リアル会議室の)空気感もわからないわけですから、会議の途中で口を挟もうにも「いま挟んでいいのかしら?」みたいな感覚になるわけです。

これをオンラインファーストに切り替えてあげる。全員がオンライン、基本はオンラインだと。オンラインできない人だけは(例外的に)オフラインで会議に入ってきてくださいと。こういう感じにしないと、オンラインのよさを広げていくのは難しいなって気づかされました。

これ(オンラインの良さ)を体験してしまったので、僕自身も「オンラインファーストでいこう!」ということで「僕はこれからバーチャル社長になります」と(宣言しました)。

オフィスに出社することがあっても、基本的に会議室にみんなを集めたりはしません。(会議室に)1人でこもって働きます。

こんな感じでオンラインファーストにいま切り替えつつあります。

営業の質、限界突破

青野:オンラインファーストでやってみますと、いろんな気づくことがあります。

「やっぱりオンラインだけではできないことがあるよね」「リアルのよさは、やっぱり温度感や空気感。これは(オンラインでは)できないよね」

そんなこともあらためて認識しながら、逆に「オンラインだからできるんだ」みたいなこともいっぱいあることに気づきました。

たとえば、なかなか今まで会えなかった人にオンラインだったらすぐ会える。何度も会える。世界中から人が集まったりも簡単にできちゃう。

しかも、それ(会議の録画)を保存しておけるし、タグをつけて検索することもできるし、あとから見直すこともできるし、「オンラインもオンラインで、できることがいっぱいあるんだな」みたいな。こんな当たり前のことにも今さらながら気づかされました。

オンラインファースト化により、各職種でどのような変化が起こるかの例が一覧で示されている。

働き方なんかも、オンラインファーストにするとずいぶん変わりました。

営業なんかわかりやすいですよね。お客さんのところに、今までは電車に乗ったりしながら行って、足で営業してたわけですけれども、(コロナ禍で営業先に)行けないってことになるとオンラインで、移動時間がなくなったと。

それだけだったらびっくりしないんですけど、移動しなくていいっていうことによって、(営業先に)近い人が行かなくてよくなったわけです。

「近い人が行くんじゃなくて、得意な人が営業すればいいじゃん」って話になるわけです。

たとえば「こういう製造業のこのぐらいの規模のお客さんに対してだったら、あの人がとても話すのが得意だよ」ってことで、遠方に住んでいる(その商談に向いていそうな)社員が営業に行けるわけです。

そうすると、移動時間が短縮できるだけじゃなくて、営業の質が上がるわけです。

これ、ブレイクスルーっぽいね。こんなことも気づかされるわけです。

「オンラインファーストにしてこそ、オンラインの本当の価値ってなにかわかるんだな」「ようやくその価値を手に入れることができたな」。

こんな出来事がいっぱいありました。

現場仕事でもできることはあるはず

青野:そうは言ってもサイボウズはITの会社ですから。「リアルな製造業なんですけど、どうすればいいですか?」こういうご質問もよくいただきます。

それに対しては、まず1個目は「そうは言っても、できることあるんじゃないの?」と。

対面などが必要なリアル業務をどうオンライン化していくかが要約されたスライド画像

じゃあ(たとえば)出張報告を書きますと。それは別に出社しなくてもできるんじゃないの? と思うわけです。できることから1個ずつ(オンラインで)やっていきましょう。

そのために、いまや便利なツールがいっぱい出てますから。ツールを使いながらできることからやってほしい。これが1個目です。

もう1つは、ITの発達を契機にビジネスモデル自体をオンライン化していく。ビジネスモデル自体を、デジタルトランスフォームしていく。こんなことにもチャレンジしたらいいんじゃないですか、とも思います。

たとえば「今までモノを売ってました」(という企業には)「じゃあこれをきっかけに、ECにチャレンジしてみたらどうですか? オンライン販売、チャレンジしてみたらどうですか?」(と提案します)。

たとえば、「今まで塾をやってました、みんなを教室に集めて授業してたんだけれども……」(という企業には)「オンラインで授業してみたらいいんじゃないですか?」

こうやって、ビジネスモデル自体をオンライン化していく。DXしていくことで、いままで以上にようやくハイブリッドの果実を享受できるんじゃないかと思います。

組織風土の変革こそがハイブリッドワークの本質

青野:まだまだサイボウズの中でも議論と改善の最中です。

いくつかトピックを紹介しますと、みんなが情報共有をどんどんしてくれるようになったのはいいんですけど、社内はもう情報の海ですよ。洪水が起きています。「何を見ていいのか分かんない」「どうすんだ」みたいなことが起きていて。

これに対していくつか、僕らなりに改善策をいま打っています。

サイボウズ社内の最近の話題が一覧で提示されている

(最近のサイボウズでは)サマリーみたいなページを作ってみたり。動画で「今月の1か月のサイボウズの動きはこちらです」って発信してみたり。

グローバルなメンバーが一か所で情報共有するようになりましたから、グローバル化というのも大きなテーマになってきました。

グローバルコミュニケーションチームっていうチームが生まれて、難しい情報をどんどん翻訳してくれるような動きがあったりですとか、ポータルサイトなんかも言語ごとに分けて困らないようにしたりとか、訳語集みたいなものを作って、コミュニケーションしやすくしたりとか……。

本当にいろんな手段を使いながら、ハイブリッドワークの新しい改善や工夫をしているところです。

いま社内で盛り上がってるおもしろいやつを紹介しますと、グループウェアがあって、顔写真を登録するんですね。「僕はこんな顔の人間ですよ」って登録するんですけど、「あれっていらないんじゃないの?」っていうメンバーが出てきまして。「えぇ!?」みたいな。

「グループウェアに顔登録は必要か」とタイトルが付けられたスライド画像。このお題について多くのサイボウズ社員が意見を述べた様子のスクリーンショットが挿入されている

「オンラインで(仕事を)やるのに、相手の顔がわからなかったら気持ち悪いでしょ?」と(僕は)思うんですけど、メンバーに聞いてみると、「いや、もうそんな顔写真とか出さないほうが僕は安心して働けるんです」と言う人が出てきて。

昭和世代的に言うともう意味がわからないし、納得もしようがないんですけど、みんながそう言うんだったら……ということで、社内で喧々囂々の議論をしまして(笑)。グループウェアでの顔登録はいらないんじゃないかということでまとまって、今そういう方針で動いているところです。

アバターの世界です。「こういう世界に近づいていってるんだ」こんなのを実感させてもらいました。

なので、ハイブリッドワークに行くときには情報を共有することももちろん大事なんですけど、それをベースにどんどん議論しながら変化していく。こういう組織にしないとダメなんだなっていうことを思い知らされました。

密室で議論するピラミッド型の組織から、オープンに議論するインターネット型組織に変わることを図示したスライド画像

いままでだったら密室で議論して、誰かが決めていたのを共有するわけですが、「みんな、議論に参加して」って言って、議論して、議論して、進めていく。

それを繰り返し繰り返し、継続しながらやっていく。こういう組織にしていく。この組織風土の変革こそが、もしかしたらこのハイブリッドワークの本質かもしれないなと思います。

「でも、うちの組織、こういうピラミッド型なんですけどね。サイボウズみたいにフラットな感じじゃないんですけど……」(という質問がもし来ても)ご安心ください。

事例で挙げてますけれども、アメリカの軍隊でこれをやったっていう事例があるんです。

アルカイダに負け続けた米軍が勝つ組織になれた理由は「7500人で毎日90分の電話会議」にあった | サイボウズ式

執筆 2019年に新卒でサイボウズに入社。サイボウズ式初の新人編集部員。神奈川出身。大学では学生記者として活動。スポーツとチームワークに興味があります。複業でスポーツを中心に写真を撮っています。 この人が撮影した記事をもっと読む ...

アルカイダと戦ったアメリカの軍隊。まさに超ヒエラルキー組織です。でも「もっと自分たちで作戦をどんどん考えてやっていかないと、アルカイダに勝てない」ということで。

彼らがやったのは、この組織はピラミッド構造なんですけど、7500人で毎日90分会議をして、情報をシェアして、議論をして、どんどん考えていく。自律的に考えていく。

こういう(情報がオープンで議論する)組織をピラミッド型のまま作ったっていう事例になります。

それによって、今まで週に2、3件しか作戦ができなかったのが、2倍も3倍にも作戦ができるようになって……ついにはアルカイダを倒すことができたというシナリオです。

こういうことが(世界では)起きているので、情報を共有して議論していく、本当にそこにポイントがあるんだということをぜひご理解いただければと思います。

そうは言っても議論するとなると、これはこれで問題が起きますね。ああだこうだって、すぐ社内で炎上します。サイボウズも今この状態です(笑)。ガンガンいろんな意見がオープンになるのはいいけど、激突しながらやってます。

なので、激突しながらも、やっぱりお互いの心が折れないように、疲弊しないように、「お互いそこは相手に配慮しながら議論することが大事だよね」という……こういう風土も合わせて作っていく必要があると。こんなところが今のサイボウズの現在地になります。

ということで、もう1回まとめます。ハイブリッドワーク成功のポイントは3つあると思います。

ハイブリッドワーク成功の3ポイントを再度まとめたスライド画像

1つ目は、徹底的に情報を共有すること。まずは徹底的に情報共有。

そのときに気をつけてほしいのは(2つ目の)オンラインファーストにすること。オンラインファースト。今までのオフィスワークを前提にするんじゃなくて、オンライン側を前提にして作り直すこと。これによって進化が進むと思います。

最後はこれ(ハイブリッドワークや組織の運営方法・働き方)に完成形はないってこと。議論しながら常に変化していく。変化していく組織の風土こそが、ハイブリッドワークの成功のポイントだと僕は思います。

わたしからのプレゼンは以上です。

大槻:ありがとうございます。おもしろいですよね。コロナをきっかけに、私たちはマイナスをゼロにする穴埋めのためにオンラインを使うと思っていたのが、いつの間にかオンラインの可能性を追求することで(コロナ前とは)違う組織、新しい組織にさらに進化していける。

そういう時代に直面しているっていう、そんな感じですかね。

青野:本当にサイボウズですら(コロナ禍では変化できた)ですからね。

大槻:そうですね。

青野:これだけ(もともと)オンラインを追求してきたサイボウズですら、この2年間(コロナ禍)はびっくりすることの連続で。

大槻:急激に変わりました。

青野:まだ僕たちオンライン分かってなかったんだよね。そんな体験でしたね。

大槻:わかりました。ありがとうございます。

次の記事:社内メールからの卒業が、21世紀型の組織の実現には不可欠。ハイブリッドワークを無理なく実践する秘訣は、「情報共有」だけでなく「状況共有」もできる仕組みづくりだった

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